ルドルフ大公は1808年にベートーヴェンのピアノの生徒となった。
健康の問題で軍人にはならず僧職の道に進み、後にモーツァルトとの関係で有名なコロレド枢機卿のあとを継ぐことになる大公は、ピアノ演奏において相当の腕前であった。
ベートーヴェンは作曲をして手ごたえのあった作品の献呈先を、時々変更して人を驚かせることがあった。ト長調のピアノ協奏曲 第4番も、その例にもれず、別の貴族にあげると言っていたものを撤回して、ベートーヴェンは愛弟子であり最重要のパトロンともなったルドルフ大公に献呈した。
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