マルティヌーは語る

マルティヌーについて果たしてどのように説明すればいいのだろう。
彼について紹介されている文章を読んでも、いまいちピンとこない。

チェコに生まれ、
幼少から音楽の才能を発揮し、
10代で作曲を始めて
やがてドビュッシーに憧れるようになり、
パリに行って新古典とジャズに染まり、
パリのカフェで会った当時ボストン響指揮者のクーセヴィツキーに見出され
1932年には『弦楽六重奏曲』がクーリッジ財団の一等賞を授与され
68歳の生涯で実に400を超える様々な形式の音楽を作った。

作曲家としての順調なキャリアは理解できても、その音楽がどのように聴き手の自分に関わって来るのかというところが、よくわからない。

ドビュッシーが好きな人や、新古典、ストラヴィンスキーやバルトークが好きな人だったら

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マルティヌーのことを知らない

大作曲家マルティヌーの、その作品以外のことをほとんど知らない。
1923年から1940年までずっとパリにいたはずなのに、その初期に恩師アルベール・ルーセルから「私の栄光」と最大限に讃えられながら、彼はずっと作曲をしていたというが、しかし、その他のことがわからない。
ドビュッシーがいない、けれども最晩年のフォーレも、ラヴェルも、ストラヴィンスキーも、六人組もいたのに、彼は作曲以外に何をしていたのだろう?

パリに着いた1923年、マルティヌーはすぐにサッカーの大ファンになった。 “マルティヌーのことを知らない” の続きを読む