知りすぎていた男。ヒンデミット

作曲家パウル・ヒンデミットは、彼が生きた時代そのものを代表する巨匠である。
1895年に生まれ、20歳でフランクフルトのコンサートマスターになった頃に世界大戦に巻き込まれ、戦争で父を亡くしたあと、作曲活動が表ざたになってから、ヒンデミットは常に時代の中心にいた。

1921年、ドナウエッシンゲンの現代音楽祭が誕生したとき、彼は既にそこにいた。1922年、始まったばかりのザルツブルク音楽祭において現代音楽の集まりがあったときにも、やはりそこにいた。
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