ツェムリンスキー:弦楽四重奏曲 第2番

なぜこのような作品が誕生したのか。
この長大な作品を何度も繰り返し聴きながら考えていた。

この作品に関しても、作曲家ツェムリンスキーに関しても、読むことの出来る情報は驚くほど少ない。
シェーンベルクが「いずれ、おそらく私が考えるよりも早く、彼の時代が来る」と書いたように、ツェムリンスキーのリバイバルを目論んだ動きはこれまでにもあったらしい。
まずは生誕100年である1971年以降のこと。1960年代から沸き起こったマーラー・リバイバルの勢いが「彼の友人であるツェムリンスキー」にも波及した形で楽譜が出版され、 “ツェムリンスキー:弦楽四重奏曲 第2番” の続きを読む