‘18.12.10
それは雨のように、
曲線を描くに至るまで、鳴り響いていた
私は、そして、それが風であると知った
波のように濡れて、それは歩みゆく
砂のように、それは焼かれていた
はるか遠く、ある草原にまで、それは運ばれていった
群衆のように聴こえた、それは、まさに雨なのであった
それは、井戸を満たした それは、プールを満たした
それは、行く道をさえずりながら、
ついに堤防の栓を抜いた
洪水が、広がってゆく
それは、地面を緩め、海を持ち上げて、進んだ
いくつもの、攪拌する中心点、そして
雲の車輪に乗った救世主エリヤのように
それは、進んだ
― エミリー・ディキンソン (1830 –1886)
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2018年12月10日(月) 20:00開演
「三重奏」
フルート:瀬尾和紀
ヴィオラ:小峰航一
ハープ:福井麻衣