ツェムリンスキーの弦楽四重奏曲 第2番が日本で演奏されたという記録が見つからない、少なくともこの10年の間は…と書いたところ、さっそく情報を寄せてくださった方がいた。
1999年、伝説のハレー・ストリング・クァルテットによるカザルスホールでの演奏会。
そして、昨日の演奏会の終演後、客席にいらしたお客様から、「一度、2011年にフェニックスホールで聴きました」とまた情報が寄せられた。
11年前… 震災の年とのこと、あのモルゴーア・クァルテットによる大阪ザ・フェニックスホールでの演奏会だったそう。
早速このことを、今回演奏してくださっているヴィルタス・クヮルテットの丸山泰雄さんにお伝えしたところ、「1999年、なるほど、実はその10年以上前に私が日本初演?をしました」という一言が……!!!
それはまだ丸山さんが東京藝術大学に在学中の1987年ころ、学生仲間と作っていた弦楽四重奏団に、評論家の人たちからなるウィーン音楽の会合のための演奏依頼であった。
手書き(おそらく初版前のコピイスト譜)のパート譜のみを渡され、スコアのない中で1か月もないくらいの短期間でなんとか仕上げて、音楽の友ホールで演奏されたとのこと。
「その時以来、また演奏したいと思って、機会があるたびに何度か提案したけれどなかなか難しくて、今回ようやく実現しました」
なんということか、、
日本初演者による35年ぶりの再演という貴重な情報が、今になってご本人から発せられたのである。
「でも、初演というのはこういう会員向けではなくて、一般の人向けの普通のコンサートでのことをいうかもしれないので‥。とにかく、日本では最初であったはずです。評論家の方もそうおっしゃっていました。」
丸山さん、こういうことはもっと早く教えてください。
それは日本初演です!
・・・・・・
2022年12月3日(土)&4日(日)
「ヴィルタス・クヮルテット」
– VIRTUS QUARTET –
ヴァイオリン:三上亮
ヴァイオリン:對馬佳祐
ヴィオラ:馬渕昌子
チェロ:丸山泰雄
メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲 第6番 op.80
ツェムリンスキー:弦楽四重奏曲 第2番 op.15
https://www.cafe-montage.com/prg/22120304.html