「時を超える旅」
2025年4月10日(木)&11日(金) 19:30開演
【プログラム】
B.ガルッピ:・トリオ・ソナタ ト長調
G.Ph.テレマン:
・「音楽の練習帳」より トリオ ニ短調
J.J.クヴァンツ:
・トリオ・ソナタ ハ短調
A.ロッティ:
・トリオ イ長調
G.Ph.テレマン:
・「食卓の音楽」より トリオ ホ短調
C.Ph.E.バッハ:
・オーボエ・ソナタ ト短調
《終演後》スペシャル・レセプション開催!
2025年4月10日(木)&11日(金) 19:30開演
オーボエの三宮正満さんは、日本のバロック音楽奏者として言わずと知れた存在。バッハ・コレギウム・ジャパンにおける木管アンサンブルの柱として長く演奏されているほか、19世紀のロマンチック・オーボエの名手でもあり、これまでに数々の録音も残されています。
今回、三宮さん主導によるアンサンブル・ヴィンサントがツアーをされる中で、是非京都でもお聴きいただければと素敵なご提案をいただきました。滅多に聴くことの出来ないオリジナル楽器の響きを名手の演奏で堪能する夕べ、是非聴きにいらしてください。
【オリジナル楽器とは?】
現在、古楽のコンサートで使用されているいわゆる時代(ピリオド)楽器は、16-19世紀に制作されていた古楽器の設計を参考にして新しく作られた複製であることがほとんどです。その参考の元となっている、つまり本当にその時代につくられた希少な古楽器を特に「オリジナル楽器」と呼びます。
ありし時代の空気、その中で生活していた人の手によって制作された楽器は、しかもそれが当時を代表するような名工の手によるものともなれば、その場の空気を一変させる別格の響きを持っています。
現存するオリジナル楽器の多くは博物館に所蔵されており、コンサートでその響きを聴く機会はほとんどありません。今回、バロック・オーボエとバロック・フルートがいずれもオリジナル楽器、しかもステンベルゲンとグレンザーというまさに当時を代表する工房で作成された名器を使用しての公演を皆様にお聴きいただけることとなりました。
【今回使用のオリジナル楽器】
・Jan Steenbergen - ステンベルゲンの名前は、バロック音楽ファンの方にはブリュッヘンが使用していたリコーダーでお馴染みかも知れません。大変優れた木管楽器工房を持っていたステンベルゲンは、かつてオランダで初めてオーボエを作ったとされる名工であるリヒャルト・ハカの工房で頭角を現した人で、大変美しいオーボエが現在アムステルダム国立美術館にも所蔵されています。
・Carl August Grenser - グレンザーは古楽器ファンであれば一度は名前を聞いたことがある、18世紀のドイツで随一の高い評価を得ていた木管楽器工房です。様々な王室に楽器を収めていたほか、レオポルト・モーツァルトがグレンザーの木管楽器一式を注文したという記録も残っています。欧州の多くの博物館に所蔵され、数々のコピー楽器の元となっている「オリジナル楽器」の代表格です。
【今回の公演について ― 三宮正満さんより】
「フルートとオーボエのトリオ・ソナタは数多くありませんが、その中でも傑作のみを選びました。非常に貴重な18世紀のオリジナルフルート(18世紀中頃製作のアウグスト・グレンザー)とオーボエ(1720年頃製作のヤン・ステンベルゲン)を使用します。オリジナル楽器の会話を味わって頂きたくヴィオラ・ダ・ガンバのみの通奏低音という、完全なトリオの編成でお楽しみいただきます。」