「月の引用」

2024年10月4日(金) 20:00開演

安達真理

ヴィオラ

江崎萌子

ピアノ



入場料金:3000円







〔会場〕
カフェ・モンタージュ ≫ 地図
京都市中京区五丁目239-1(柳馬場通夷川東入ル)
TEL:075-744-1070


【プログラム】


J.ブラームス:
ヴィオラソナタ 第1番 ヘ短調 op.120-1

D.ショスタコーヴィチ:
ヴィオラソナタ op.147




引用の美学

ブラームスとショスタコーヴィチのソナタ、どちらも作曲の人生において最後の仕事となった作品です。
このふたつの作品の中には、作曲家自らの人生を振り返るような音楽の引用がされています。
ブラームスは自身が最初に発表した作品、ピアノソナタ第1番の緩徐楽章で一度だけ出てくる旋律を作品の冒頭に引用。それはかつてシューマンが歌曲『悲しみ』の中で「自分はいくらでも歌うことが出来る/涙を覆い隠して」と歌った旋律でもありました。
そして、ショスタコーヴィチはベートーヴェンの『月光』のモチーフを提示した後、自身の交響曲を順番に引用してひとつの楽想を書き綴りました。

ブラームスはこの引用について出版社に「物語が終わったということの象徴」と言ったといいます。ショスタコーヴィチが、最後の作品にヴィオラを選んだことがブラームスの晩年に繋がるという話は見当たらないようですが、『月光』の引用がいつしかブラームスの『雨の歌』の律動と重なって聴こえてくるとすれば、全てがまるきりの空想ではないとも思えるのです。


― 高田伸也(カフェ・モンタージュ)

Live Streaming

ライブ音声配信

・最高峰の機材を使用した高音質配信です
・公演から1週間後までアーカイブ視聴可
*映像はございません

料金:1000円